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2008年3月

Bluetooth Dongle を内蔵する

先代で果たした野望再び。
Sh_3

 そもそも CF-B5 ってやつはB5ファイルサイズのコンパクトな筐体でありながら当時考えられたPC向けのポートをほとんど備えているこんな機械なのだが、705NK (NOKIA N73) と同期をとるのにいちいち Bloetooth のドングルを挿すのも面倒なのでいっそ内蔵に改造。(先代で動作確認済だった改造を3代目に備えて写真入りで記録)

 特段難しいことは無くて、完全に分解すると拝める USB ポートの裏側 (この写真の中央
あたり、白い帯に囲まれた部分)
Usb
と Bluetooth のドングルの対応する端子を適当な電線で接続するだけ。こんな感じに仕上がればOK。今回使用した電線はラッピングワイヤー。
Photo
 写真は 705NK でフラッシュ無しのマクロ撮影。お約束の青かぶり。面倒なのでレタッチは無し。

 ただ、繋ぎっぱなしだとポートは一つふさがれてしまい、だからといってハブを使うんじゃわざわざ Bluetooth を内蔵にする意味がない。なので、SW を取り付ける。SW の on-off による排他使用ではあるが、Bluettoth非使用時には USB 1.0×2ポートとして使用できるようになっている。
Sw2

 トラックポールの手前右側に穴をあけて、ドングルに給電時には青色LEDが点灯するように細工した。SWを光らせるための電源も USBから。LED の定格電圧と合わないので制限抵抗が必要。固定は簡単にエポキシ系の接着剤。SW用の穴あけの位置をミスって長穴になってしまったことはナイショだ。

 使用したドングルはこれ。メーカー不明。殻割りできて小さそうなやつをネットで捜して加工。最近のドングルは小さいので殻割りできればたいていのやつは入ると思う。
Dongle

そんでもってこいつを納めるのはここ。
Dongle_2
 バッテリーケースと外壁の隙間。わかりやすいようにそのまま押し込んであるが、実装時にはきちんとテープで絶縁。先代で犯したミス(絶縁不良によるショート→マザボ昇天)の同じ轍は踏まないのだ。

 さて、このままではただの PC改造マニアで終わってしまう。万が一にもいないとは思うが、同じような分解をしようと考えている奇特な方への情報も含めて工学的観察。
Photo_2
こいつが、モニター部をのぞくいわゆる下半身を分解した際に出てきたネジ類。30本近くあるのだが、4種類。同色、同径での長さ違いは無いので、心配せずにどんどんバラしてもOK。製造工程でのエラーを防ぐためにもこの選択は正しい。ネジ径が同じ物での長さ違いは色違いになっているので、チェック行程で正しい物が組まれているかどうかの判定が簡単なのである。

 さらに、コストがかかることが明白ながら、すべての雌ネジはインサートを使用している。
Insert
頻繁に付け外しをするわけではないのでプラスチックの筐体にタッピングスクリューでも特に問題は無いはずなのだが。(締め付けトルクの管理とクオリティの均一化という目的にはこの方法は正しい) この点は以前持っていた WinCE機、N○C の Mobilegear が力のかかるディスプレイのヒンジにすらタッピングスクリューを使用していてすぐにゆるんでガタガタになっていたことを考えるとそれなりにお金のかかっている商品であることは明白だ。

 そんなこんなで、上手に格納して組み立てれば冒頭の写真のように使用時にはボタンが青く光る Bluetooth内蔵型の CF-B5 のできあがり。80GB、256MB、Bluetooth 内蔵。Mobile 機として割り切るならまだまだ現役。

微調整どころではなく

その分野の専門職として飯を食ってます。

Ecp

元記事はこれ

 商品性のかなりのウェイトを占めるのが元記事で言われている”微調整”。Matching とか適合とかキャリブレーションとか輸送機器業界ではそんな用語を使う。どんなに優れたソフトウェアロジックを搭載してもパラメータの設定を誤るとすべてが台無し。技術用件をみたしつつも、あくまで人間の感性に逆らうことなく自然に感じられるように創ることが最優先。

 Man-Machine のインターフェースに割り込んでいることを悟られてはならない。

 そこで飯を喰う適合屋の仕事は運転技術について大変な技量を持っている開発ドライバー、開発ライダーと呼ばれる人たちの評価を制御定数に落とし込むこと。

 彼 (彼女)ら車両やエンジンの微少な差を感じ取って、その記憶がフレッシュなうちにできる限りノートに書き留めながら感性をとぎすませて評価しながら商品を作り込むわけです。がそれでもやっぱり1日のうち、1週間のうちでは微妙に評価基準がドリフトすることも。人間ですから。また、彼(彼女)らの表現方法はまちまちなので評価を聞きながら、

1. 挙動を想像し (データを見て現象を理解し)
2. 変更するべきパラメータを抽出し
3. 変更量を決める

こんなプロセスでまさに ”翻訳作業”。評価者の身振り手振りはかわいい方で 「パキーんって感じ」 「ガッツ感が・・・」 「なんかこう、ガーッと」 「うにょうにょしてて」 ・・・・・さっぱりわかりませんね。開発してるモデルのカテゴリー(グループ)ごとに表現方法が違うようで、言ってみれば方言。わかったようなわからないような禅問答も日常茶飯事。

 それでもまぁ、製品は粛々と日々ラインオフしていくわけです。

 

エンジニア サティスファクション

とは。
Photo

 先日オブザーバーとして出席したとあるモデルの開発ミーティングで聞いた一言。開発初期とは言え、その現状は芳しくなく、競合他モデルに対して秀でたところが何一つ無い。解決策も迷走気味。新技術織り込みの進捗状況ばかりが声高に語られていたので、いささか閉口したのだが、この状況を見事に表現したのが今日のエントリーの表題。簡単に言ってしまえば自慰行為に等しい。

 誰のための技術であるか、という視点が完全に欠落したまま、その技術を採用する、採用に際しての困難を克服することに意味を見いだしており、その結果コンシューマーが享受できるメリットを量れないまま”新技術”を押し売りする。確かに、”それ(新技術、新機構)がついていること”がウリになった時代もあった。

”なんだかわからんが最新技術” に惹かれたり
”カタログスペック至上主義” であったり。

 技術最前面主義という土俵では比較対照を容易に得られるため作り手(売り手)、買い手の両方がその価値観を安易に共有できた。

 それを求める客層に対して、技術 (それが疑似科学であっても、本物の最新技術であっても) をウリにする、競合他製品よりもスペックが(たとえそれがたいして意味のない数字であっても)上であることこそが製品を作り出す多くの日本メーカーのビジネスモデルであり、それで成功してきたことは疑い無い事実である。

 しかし。

 そろそろ、技術はその存在感を消すべきだ、と思う。枯れた、あるいは最新の技術はモノを作り出すための手段でしかないし、そうならなければならない。最前面に出してウリにしよう、など愚の骨頂。競合に対して十分なアドバンテージになるほどのビッグジャンプは成熟市場ではあり得ない。

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