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UI がFunction を越える日のために

そして適合屋のモチベーションのために。

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ちょっと前の記事だが、あちこちで目に付くようになったので尻馬に乗ってみる。

元記事 :機能やボタンが多すぎ!! 使いにくいUIのデジタル家電が発売されてしまう本当の理由

カテゴリーが異なるがモノづくりに携わる技術屋の一人として日々痛感する。

”責任を問われる立案者・決裁者ともに「多少複雑になってもかまわず機能を上積みしていくこと」は保身のためを考えるとリスクが少ない手法

間違いない。ことコンシューマー向けの輸送機器の開発現場においてもこれ以上にその実体を表す表現はない。大コケもないが、イノベーションを巻き起こす可能性は微塵もない。うまく行ってせいぜい余所のシェアをちょっと多めに喰うくらいである。

そこに機能を削る、などという発想はあり得ず、販売時の優位性を求めるために必要もない(かつ場合によっては技術的に成熟していない) 新機能を織り込んで ”世界初” と謳う。一生使われないであろう機能でもそれなりの作り込みをしなければならないのは苦痛以外の何物でもない。

が、その一方で

”結果、煮ても焼いても食えないUIのデジタル家電が出来上がってしまうのである”

にはやや違和感がある。

機能が満載である=食えないUI 

ではない。食えない UI は UI かくあるべし、のポリシーで UI を設計していないために生み出される。搭載した機能がコンシューマーに提供する際に明確に優先順位づけされ、機能と同じ、あるいはその何倍かの労力をかけて UI を設計すれば満載の機能においても食えるUI たりえるし、イノベーションを起こすことだって可能なのだ。iPod がそれを証明している。

使い物にならない MP3 プレーヤーのマーケットにむしろ機能は競合他製品より多くして登場しながら Apple 特有の秀逸な UI で市場を席巻した。iPhone も然り。簡単にやるなら拡大、縮小のボタンを付けたり、適当なマルチファンクションのボタンにその機能を割り付けるところを、指をつまむ、開く動作で実現する。無理に機能を削った ”割り切り” というメーカーの独りよがりをコンシューマーに押しつけていない。

UI が Function を越える日はそう遠くない。そこにウェイトを置けるメーカーの技術屋でありたいと切に思う。

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コメント

仰るとおり。ちょっと言い訳がましいですが補足すると、機能満載の機器をカンタンに見せるUIというのがこれまた(大手メーカー的には)難しく、結果的に"殺す"機能をきちんとセレクトしないと食えないUIになってしまう、と感じています。

大手家電メーカーはそのへんの"切り落とし"というか"殺し"がへたくそだなぁと感じる次第。


※blogちょくちょく読みに来させていただきます

wa-ren さん

コメントありがとうございました。

盛り込んだ機能の階層づけ、優先順位付けだけでもずいぶんと変わると思うのですが。きちんと作り込むプロセスが開発日程に入っていないんじゃないか、担当しているスタッフがいないんじゃないか、と感じるときがありますね。

これからもよろしくお願いします。

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